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  • 執筆者の写真shiranuka_fan

子供たちと知る新消防庁舎~ふるさと未来塾~



ふるさとに誇りと愛着を持ち、

将来の白糠町を担う人材を育成する

『白糠ふるさと未来塾』。


フィールドワークや実体験を通じて、

白糠小学校・庶路学園・茶路小学校の子供たちが

町の産業・文化・自然・歴史を

深く知っていくという取り組みです。



2021年2月20日(土)には、

今年度の最終回が開講されました。

この日の活動内容は、昨年10月に落成した

白糠消防庁舎の見学です。




こちらの新庁舎は、地中熱や太陽光などの

再生可能エネルギーを利用した

発電施設を完備。

有事の際にも心強い最新鋭の設備を備えた、

「地域の安心・安全の要」といえる庁舎です。



今回の見学は、

町民の生命と財産を守るために

消防士・消防団の皆さんが

日々どのような活動をしているのか。

そして、庁舎がどのような

設備を備えているのかを知り、

生徒さんたちに防災意識を

深めてもらうのが狙いです。




庁舎についた生徒さんたちは、

2チームに分かれ、庁舎の見学を開始。

まずは1階で車両や設備の説明を受けます。



救急車には、白糠町の郷土芸能である

駒踊りがデザインされています。

お値段は…都心の1LDKくらいの

新築マンションが買えそうな…!

医療用の精密機器が満載だから、

無理もないですね。



続いて消防車を見学。

恥ずかしながら私、

今の今まで知らなかったのですが、

白糠町の消防車は2種類あるんですね!







◆消防ポンプ自動車

消火栓・防火水槽などから

水を吸いあげて消火する車両



◆水槽付き消防ポンプ自動車

前出の機能に加え、

大量の水を積むことができる車両


なんとこちらの車両、

1万リットルもの水を

運ぶことができるんだそうです!

消火栓や防火水槽など、

近くから水を吸い上げられない場所でも

消火活動が可能なのだとか。


1万リットル…500mlの

ペットボトル2万本分!!



こちらは消防士さんの防火衣です。


上衣とズボンで構成される

防火衣と長靴。

このほかに防火帽と

手袋でワンセットです。


有事の際には1秒でも早く

現場に駆け付けるため、

スムーズに装着できるよう、

消防車の近くにセットしているのです。


床に平たく置く方、壁にかける方、

柱に寄せて立体的に準備する方など、

防火衣の準備にも、隊員の皆さん

1人ひとりの個性が現れています。


有事の際には呼吸器やロープなど、

さまざまな機材を携行するため、

活動時の総重量は約20キロにもなります。


そのうえで階段を

何階分も駆け上がったり、

人を抱えて(時には抱き上げて)

救助したり、

重い荷物を背負ってロープを

上ったり降りたり渡ったり…。

そんなんシュワルツェネッガーか

超人じゃないですか!


そこで署員の皆さんは、

有事に備えて日々訓練を重ね、

筋力UP&体力を養っています。


3階のトレーニングルーム。




こんな本も参考にしているんですね!




軽ーく懸垂をこなす消防士さん。

消防筋肉がさく裂しています!




こちらは食堂。

人気メニューはラーメンだそうです。




ランドリールーム。



仮眠室。ベッドの下は収納もたっぷりです。




消防士の皆さんはここで交代制で生活し、

白糠町民の安全を24時間体制で

守っていることを知った子供たち。


後述の振り返りコメントでも

登場しますが、

消防庁舎で働く皆さんが

白糠町の安全のために

昼夜を問わず尽力なさっていることに

子供たちは驚き、そして感謝していました。



続いて機械室へ。



地中熱を利用したヒートポンプ。

冷暖房に使う電力削減に、

大きな効果をもたらしています。




屋上に設置した太陽光パネルから

発電した電気は、災害時、

避難者に供給できるようになっています。



さて皆さん、これ、

なんだか分かりますか?



対となっているのは、

外に張られたこちらのワイヤー。

実はこちら、「渡か(とか)」と呼ばれる

訓練を行うものなんです。



※こちらのフリーイラストはイメージです


渡かとはロープを使い、

建物と建物の間や川を渡ること。


先ほどのワイヤーに黄色いネットを通し、

さらにその上部にロープを渡します。

そして、素早く安全に渡る訓練を行います。

黄色のネットは落ちても安全なように、

訓練する人を保護するネットです。



ふたたび1回へ戻り、

子供たちも防火衣を

着させていただきました。



女の子も。かわいいですね。


敬礼も堂に入っています!




そして、いよいよ煙体験です!



私も入ってみました!



水蒸気ベースなので、目にもしみず、

吸い込んでも安全な煙でしたが、

視界が完全に遮られてしまいました。




子供たちも「見えない!」

「どっち?出口は?」と

口々に言い、これで本当の火事なら

高温に包まれ、煙も目に染みて、

パニックになってしまうと思いました。



普段入らない建物に入った時、

脱出路をチラッとでも確認しておくのが、

生死を分ける大切なポイントだと

痛感しました。



ちなみにこちら、体験終了後の

排煙の様子です。



続いて消防車試乗体験。

限られたスペースに

無駄なく機材が配置された

車内に、子どもたちは

驚いていました。



こちらは消防車のホース。

ひと巻き7~8kgもあるんです!


訓練や有事の際には

ホースをつないで延長します。


ホースのたたみ方や延長の仕方にも

コツがあるそうで、

そのあたりは以前拝見した

白糠消防団第1分団の訓練の模様と共に、

後日改めてご紹介します。



そしてこちらはホース乾燥機。

使用して濡れたままにしておくと、

ゴムを張った内側が劣化したり、

金具が傷んだりしてしまうんだそうです。



ホースはひと巻きおよそ20mあるので、

ここにかけて4階の高さまで上げて、

吊るして乾燥させるんだそうです。


※こちらは白糠消防団第1分団訓練後の風景です




庁舎を見学を終えた生徒さんたちは、

再び社会福祉センターへ。

活動の振り返りでは、班ごとに

代表者がコメントをくれました。


1班 馬場美貴子さん

「防火衣を着させてもらいました。

見た目よりとっても重く、

消防士さんはこれを着て

活動しているということに驚きました」


2班 安藤優芽さん

「煙体験では全然前が見えなく、

本当の火事だったらと思うと怖くなりました」



3班 對木佑郁さん

「厳しい訓練をしている

隊員の皆さんはすごいと思いました。

人を助けるために、

毎日努力しているのが

分かりました」


4班 佐々木陽愛さん

「煙の中を歩いた時、

本当に見えなくて大変でした。

今日は消防車の中を初めて見たり

乗ったりできて楽しかったです」



昼夜を問わず、町の安全を守るために

奮闘する署員の皆さんと、

拠点である新消防庁舎を見学し、

生徒さんたちは感激しきりでした。

なかには「消防士になりたい!」という子も。

頼もしいですね!







閉講式では、川島教育長から生徒さんたち

一人ひとりに、終了証が授与されました。



そして最後に、

「君たちは白糠町の宝です。

将来、君たちが中心となって、

白糠をより良くしていく。

その時のために、今、白糠のことを学んでほしい。

そしてまた来年度、この場所で会いましょう」


というメッセージが贈られ、

大きな拍手と共に今年度の未来塾は

幕を閉じました。






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