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  • 執筆者の写真shiranuka_fan

白糠小学校で白糠漁協青年部部長 加藤さんが講話



白糠小学校は

「ふるさとに誇りをもち、

未来へはばたく子の育成」

をテーマに、

中学校と連携をとりながら、

義務教育期間中の9年間で

ふるさと白糠町への

学びを深める取り組みを

行っています。


白糠町を深く知るためには

さまざまな切り口がありますが、

その一つに「食」が挙げられます。


南は太平洋をのぞみ、

北は阿寒富士の

ふもとまで届く白糠町は、

さまざまな山海の幸に

恵まれています。


漁業や酪農といった

第一次産業は

町の基幹産業の一つであり、

食を通じて白糠町の

自然や歴史、文化を

学ぶことにつながります。


そこで今月は、

5年生と6年生の授業に

白糠漁協青年部の

加藤崇さんを講師にお招きして、

「漁業のこと、

漁業の未来のこと、

産業のありかた、

白糠の未来」

などについて

お話しいただきました。


※写真は別日に行われた

5年生・6年生の授業の

画像を使用しています。

また、学校からのご要望により、

生徒さんたちの

プライバシー保護のため、

画像に一部加工を

施しています。

まことに恐れ入りますが、

あらかじめご了承ください。


同校の総合学習の

授業では、


①課題設定

 ↓

②情報収集

 ↓

③整理・分析

 ↓

④まとめ・表現


という探究的な

学習スタイルで、

白糠の魅力を

深掘りしていきます。


今回の加藤さんの講話は

②の「情報収集」にあたります。


実際に漁業に従事している方から

現場ならではの情報を

教えていただき、

白糠の海産物に関する

リアルな情報を

集めていくことが狙いです。




加藤さんは自ら製作なさった

ムービーと共に、

町の漁業の概要、主要海産物、

青年部の活動、

水産と加工などについて

分かりやすく教えてくださいました。




恋問館でも購入できる

人気商品「柳だこの燻製」の

作り手でもある加藤さん。

水産と加工に関するパートでは、

ご自身を例に

6次産業化について

詳しく説明して

くださいました。


加藤さんの例で言いますと、

生産(1次産業)

…柳だこを漁獲する

 ×

加工(2次産業)

…所有する加工場で燻製にする

 ×

流通・販売(3次産業)

…自分たちで開いた販路を通じて販売する

 ||

6次産業


となります。



漁の様子を捉えたムービーは

特に子供たちの注目度も高く、

魚がはいった網が

上がってくる様や

活〆の様子など、

迫力溢れる現場の映像に

歓声があがっていました!




私もこれまでに定置網漁や

ヤナギダコ漁などの船に

乗船取材させていただいたことが

あるのですが、

ししゃも漁やホッキ漁の映像など、

初めて拝見する現場の動画に、

思わず見入ってしまいました!



また、加藤さんは

ししゃも漁の船上で

まかないをふるまっている

映像も見せてくれました。


「船の上は寒いので、

俺が乗ってる船では

一度手を止めて、

みんなであったかいの

食べるんだ」


こちらのまかない、

なんと加藤さんが

作っているんだそうです!

子どもたちからも口々に

「おいしそう!」の声が!


こうした映像、

なかなか拝見できない

貴重なものです。

和やかな船上の雰囲気に

私も笑顔になりました。

そしてまかない、

とってもおいしそうです!


お料理繋がりで、

5年生の授業では

加藤さんお気に入りの

『海の幸を使った料理』を

ベスト3形式で披露。


ホッキ貝

1位 しゃぶしゃぶ

2位 炊き込みご飯

3位 バター焼き


ししゃも

1位 鍋

2位 刺身

3位 南蛮漬け


の発表に、子どもたちも

「食べたことある!」

「ホッキカレーもおいしいよ!」

「ししゃもって刺身で

食べられるの?」など、

口々に声があがります。


やはり前浜のある町に

育った生徒さんたち。

小さい頃からおいしい

海産物に慣れ親しんで

いるんですね。


魚を通じて食に対する

関心が自然と

高くなっているんだと

感じました。


ちなみにホッキ貝ランキング

1位のしゃぶしゃぶは、

昆布出汁でサッと火を通して、

ポン酢で決めるんだそうです。

くっ…!

もちろん私も

食べたいですとも!!


また、加藤さん曰く、

「ししゃもは馬の鼻息でも

炊けるから、火入れは

サッとね」

とのこと。


「馬の鼻息~」は、

ししゃもに

火を通しすぎると

実が崩れてしまうことから、

「煮すぎないうちに

早めに食べなさい」

という意味で

使われる言葉だそうです。

ちょっと素敵な豆知識が

増えました。



さらに講話では、

漁協青年部が

高鮮度保持技術(※)を

導入したことも紹介。

「魚の量も減っている昨今、

漁業を続けていくためにも、

これからの漁師は

自分で手を加えて、

付加価値を高めて

いかないと」

と語っていました。


現役の漁協青年部長として、

漁業のさまざまな

側面を語る加藤さん。

未来を担う子供たちに

「ものごとを多角的に知って、

考えを深めていってほしい」

という想いが

伝わる内容でした。


(※)

白糠漁協青年部が

導入した高鮮度保持技術については、

こちらの当ブログ記事を

ご参照ください。


既読の方・ご存じの方は

飛ばしていただいて大丈夫です。




授業を終え、生徒さんたちに

感想をうかがうと、


「聞きやすかったし、

とっても分かりやすかったです」

前島桃子さん(6年生)


「おもしろかった。

今回、いろいろ教えてもらって

うれしかった」

春日彩菜さん(6年生)


「町の漁業について

いろいろ知ることができて

よかった。

とっても楽しかったです」

佐藤真紀さん(6年生)


「実際の漁の仕方を

より深く知ることができて、

もっと漁業のことが

知りたくなりました」

片山翔聖さん(6年生)



「魚の捕り方を知って、

とっても楽しかった」

大村陸斗さん(5年生)


「町の名産品について

いろいろ知ることが

できました」

馬場美貴子さん(5年生)


と、教えてくれました。



生徒さんたちはこの後

情報収集を続けつつ、

集めた情報の

整理・分析を行い、

年度末の発表に向けて

まとめを行っていくそうです。

こちらも楽しみにしています!





講話を終えた

感想を加藤さんに

伺うと、


「白糠の漁業について、

まずは何となくでも

生徒さんたちに

分かってもらえたら

いいなと。


僕たちの

取り組みや行動を

伝えながら、

漁業の現状を

知ってもらえたら。

そして、白糠の浜を

もっともっと

愛してくれると

うれしいです。


学校でのこうした

講話は今回が

初めてでしたが、

自分もとても

勉強になりました」


と答えてくれました。


今後はこうした講話はもちろん、

生徒さんたちと漁協青年部で

海岸清掃など、

町の方たちと一緒に

いろいろ取り組んでいきたいと

語ってくれました。




白糠小学校の

滝川校長先生(右)は、


「情報収集は、本やインターネットで

調べることも大切ですが、

ことふるさと教育では、

五感を使って調べることが

大切だと思っています。


実際に“人”と関わりながら、

“もの”や“こと”と向き合いながら、

探究的な学習を深めてほしいと

思っています。


今回の学習でいうと、

“だから、白糠の魚介類は

おいしんだ!”

という食の魅力を、

加藤さんの言葉や映像から

見つけてほしいと考え、

授業を行っていただきました。

期待以上のお話を

いただけたことに

感謝しています。


これからもふるさとに対する

熱い心を持ち、

実際に行動に起こしている

加藤さんのような方から

学ぶことを大切にしていきたいと

考えています。


そして、仕事に誇りをもち、

白糠に誇りを持つ人の

言葉と行動が、

次代を担う子供たちに

響くことを

心から願っています」

と語ってくださいました。


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