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執筆者の写真shiranuka_fan

白糠高校生が地域探究の授業で羊まるごと研究所へ


先日、白糠高校1学年の

生徒さんたちが、

和天別にあるめん羊牧場

『羊まるごと研究所』

(以下ひま研)を訪れました。


このたびの訪問は、

同校の「総合的な探究の時間」

における白糠学Ⅰ

「地域探究」の授業。


白糠町で活躍する方々の姿から、

「生きるとは?働くとは?」

ということを深掘りしながら考察し、

自身の将来のイメージを

明確にすることなどを

目的としているのだそうです。


ご存じの方も多いかと存じますが、

ひま研さんの所長兼羊飼いの

酒井さんは、NHK

『プロフェッショナル仕事の流儀』(※1)

に出演なさるなど、

日本を代表する羊飼いとして知られ、

有名レストランのトップシェフや

畜産・農業関係者、

アパレル関係者など、

全国に多くのファンをお持ちです。


◆羊まるごと研究所公式ホームページ


(※1)番組放送時タイトル

「空と大地と羊と共に〜羊飼い・酒井伸吾〜」

初回放送日: 2020年11月10日NHK


そんな酒井さんが所長をつとめる

ひま研さんに、白糠高校の生徒さんたちが

訪れるということで、

私もお邪魔させていただきました。


まずは酒井さんと、

牧場実習生の長谷川さんから

ご挨拶。


酒井さんからひま研さんの

簡単な紹介と、この日の流れの

説明をしていただきました。



まずは全員で牧場業務の

核となる場所『ヤード』に行き、

毛刈りを見学します。


「ヤードってなに?」

という方はこちら!

 ↓ ↓ ↓

◆ひま研さん公式Facebookへ



以前、本ブログでご紹介した

ひま研さんの毛刈りの投稿(※2)

にもありますが、

羊は適切な体勢をとらせれば、

おとなしく毛刈りをさせてくれる

動物です。


(※2)ひま研さんの毛刈りの様子




とはいえ羊は重いので、

寄りかからせたり支えたり

回転させるのに

ある程度の力が要ります。

加えてバリカンで刈る際、

羊を傷つけず、

かつ根元から毛を刈る

テクニックも必要です。


モタモタしていたら

羊も「離せ~!」

となりますので、

手早さも欠かせません。




生徒さんたちに説明しながらなので

普段よりゆっくり目ではありますが、

酒井さんの鮮やかな手さばきに、

隣の長谷川さん、小さく

「早い…!」と

つぶやいていました。



刈られた毛も羊毛製品にして、

少しの無駄もないように

扱う酒井さん。



刈られた羊毛が毛糸に

なるまでの様子を、

実際の羊毛を使って

簡易的に説明してくれました。


羊毛製品については、

また後で説明がありました。



ここから2班に分かれます。

私がついていった班は、

酒井さんの案内で羊舎へ。



「羊飼いの仕事とは、

羊の肉を得るための

仕事でもありますから、

結果として羊の命を

いただくことになります。


ですがその重みと同じくらい、

いやそれ以上に、

羊の命を大切に育むことが、

僕の使命だと思っています」


羊飼いという、日々命と向き合う

仕事について、酒井さんはこんな風に

語ってくださいました。


命を育む。

それは、母親を健やかな環境で育て、

健やかな仔羊を産んでもらう、

そんな「命が絶えず育まれる健やかな環境」を

創り、維持し、

より良く磨き上げることの

実直な積み重ねなのだと、

酒井さんと接していて

感じます。



そしてこちらは、

販売用に洗浄する前の

羊毛(以下フリース)です。

ひま研さんでは

個人向けにも

フリースを販売しています。


※おまけ

Instagramで #羊まるごと研究所

と検索すると、ひま研さんのフリースを

愛用している作家さんや

その作品、お肉を提供している

飲食店さんに出会えるので、

ぜひお試しください。



続いてひま研さん産の

フリースを使った製品をご紹介。

生徒さんたちも興味津々です!


画面左下の白いモフモフは

ムートン。

今年から本町のふるさと納税の

返礼品にもなり、

早速大人気です!




ブラウンのジャケットは

酒井さんのスーツ。

手紡ぎ糸で服地やストールを

手織りしている『清野工房』さんの

手によるものです。


◆清野工房 清野詳子さん公式Instagram

(とっても素敵で、私、個人的にファンなのです☆彡)



生徒さんのみならず、

同行の先生方も興味津々な

ご様子でした。


白糠で生まれた羊の毛で、

こんなに素晴らしい羊毛製品が

作られることに

生徒さんたちは驚き、

感激の声をあげていました。


(こちらは別日に撮影)




続いて牧場の作業の中心部となる

ヤードへ。

ここから案内は長谷川さんに変わり、

季節ごとの仕事内容と、ヤードでの

作業について教えていただきました。



羊の肌に初めて触れ、

「柔らかい」「あたたかい」と

感動の声をあげる生徒さんたち。



続いて牧草地に入り、放牧中の

羊に近づきます。



こちらは雄の羊。

種付けに選ばれし

エリートたちです。




生徒さんたちからの

質問に答える長谷川さん。


時には考えながら、

一つひとつじっくり言葉を選んで

丁寧に答える様に、

誠実なお人柄を感じます。



羊が草地の上にしたふんや尿が

微生物により分解されて肥料となって、

土を豊かにするという、

土・草・羊による豊かなめぐりが

ここにはあります。



羊、そして、羊飼いという

生き方に触れた生徒さんたち。




みな熱心におふたりの話を聞き、

羊を見つめ、触れ、白糠の自然を

感じていました。


酒井さん、長谷川さんとの交流を通じ、

羊飼いという生き方に触れ、

生徒さんたちは何を感じたでしょうか。



今日一日の感想を聞くと、

「羊に触れることができて良かった」

「羊と草と土の関係を知って、

全部つながっているんだと感動した」


なかには

「羊飼いになりたい」という

声もあがるほど。



最後に記念撮影をして、

牧場視察は終了しました


※補足

こちらのお写真は撮影時無言で

飛沫が飛ばないよう十分注意して

撮影されました。

皆さまご協力ありがとうございました。



無事、視察を終えたあとの

おふたりに感想をうかがうと、


「みんな熱心に話を聞いてくれて

うれしかったです。

中には何かが強く響いた生徒さんも

いたようで良かった」

酒井さん


「“羊ってすばらしい動物だよね”

ということを、少しでも生徒さんたちに

伝えられたなら何よりです」

長谷川さん


と語ってくださいました。

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