白糠町最大級の牛舎と
最新鋭の設備を持つ
株式会社M&S(以下M&S)が、
本格稼働を始めてから
1か月強が経ちました。
同社 澁谷社長のご案内で
牛舎の中を拝見させていただくと、
フリーストールの中で自由に過ごす
牛たちの姿がありました。
天井を見ると、両端側で
大きなファンが稼働しており、
そのおかげか、牛舎内に
新鮮な空気が流れているのを
感じます。
ここは夏場も涼しく、冬場
外気が-20℃に下がっても、
内部は5℃くらいに保たれるそうです。
また、牛舎独特のにおいが
ほとんどしないのにも驚きました…!
牛たちは首輪についている
センサー(黄色い丸の部分)により
食べた餌の量や運動量、
体温や脈拍、発情状態など
隊長を細かく把握され、
健康状態もしっかりと
管理されているそうです。
す…すごいですね!
こちらには搾乳ロボットもあり、
全部で6基。
牛たちは自ら入り、
自動で搾乳が行われます。
衛生管理の観点から、
実際にロボットで搾乳する様子は、
近くで撮影できませんでした。
(上の写真は落成式の際に撮影)
そこで、ロボットによる搾乳の様子は
こちらをご覧ください。
◆レリー社公式Youtube
M&Sさんが導入した
搾乳ロボットメーカーである
レリー社(オランダ)の
公式Youtube、
搾乳CG動画です。
音声は英語ですが、
動画だけでロボットによる
搾乳の様子が伝わると存じます。
※こちらの写真はレリー社公式サイトのキャプチャー画像です
いや~、スゴイ!
未来です!ロボット搾乳!
なぜ牛たちは自ら搾乳されに
入ってくれるのか
不思議だったのですが、
社長にうかがうと、
搾乳ロボット内で
給餌できるようにしているから
なのだそうです。
(もちろん最初に人が誘導して覚えさせることが必要だそうです)
通路に面した飼槽では
牧草主体の粗飼料を、
搾乳ロボット内では
穀物や豆類が主体の
濃厚飼料をあげて、
栄養バランスを整えています。
それぞれの牛がどのくらい
粗飼料と濃厚飼料を食べたかを
首のセンサーが把握しているので、
餌がどちらかに偏ることも、
搾乳が不足することもないのだとか。
また、餌槽では餌寄せロボットが、
散らばった餌を端に寄せています。
こちらのロボット、
内蔵されているセンサーで
ゴミの位置を把握し、
無駄のない動線でしっかり
片づけてくれます。
まるで某お掃除ロボットのように
自動で動き、自動で充電器に戻ります。
デザインもかわいいんですよ。
こちらがお掃除ロボットの充電器。
ここに戻る様子はまさにル●バです。
排泄物は溝の中に落ちるように
設計されており、
こちらも自動で集められます。
黄色い丸の内の物体は
バーンスクレーパー(またはバーンクリーナー)と呼ばれ、
油圧ケーブルで矢印の方向に引っ張って、
排泄物を所定の位置まで寄せ集めます。
さらに、牛舎にはカメラも設置しており、
事務所で一元管理が可能なのだそうです。
M&Sさんでは、人とテクノロジーの
両輪で牛の健康管理を細かく行い、
労働負荷の削減と生産性の向上を
両立していらっしゃいます。
澁谷社長に当面の目標をうかがうと、
「生産体制を早く引き上げて、
いい状態で保ちたいですね。
最新鋭設備に人も牛も
慣れてきましたので、
働きやすい環境をしっかり整え、
スタッフの負担をもっと
減らしてあげたいです。
また、新しい形での牧場運営により、
酪農産業の振興や酪農人口の増加など、
地域に貢献したい思いもあります」
と語ってくださいました。
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