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執筆者の写真shiranuka_fan

海守る手と手~ヒトデ捕獲調査~ 

雑食性のヒトデは海の中のさまざまな生物はもちろん、

魚などの死骸も食べますが、

好んで捕食する傾向にあるのは貝類だそうです。


白糠町の名産であるつぶ貝やホッキ貝も、

ヒトデのターゲットです。

むむっ!!

※画像はイメージです



そこで、効果的な駆除を行うため、

年に1度ヒトデの捕獲調査を行い、

生息しているヒトデの種類や大きさを調査します。


本日集まったのは、白糠漁協の皆さま、

釧路地区水産技術普及指導所の皆様、役場水産係です。




こちら漁協の杉西さん。

ホッキ貝調査の際もお世話になりました。


















右端は釧路地区水産技術普及指導所のMさん。

ししゃも孵化場や鮭中間育成施設の取材でお世話になりました。



おふたかた、いつもありがとうございます。












というわけで早速調査開始です。


調査方法は、体の中心(裏側)にある口から、最も長い脚の先端までの長さを測ります。




そして、記録紙にヒトデの種類と

上記の長さを記載します。


例えばオニヒトデだったら

「オ 360mm」など…。


注意点としては、ほかの船が捕獲したヒトデの箱に

入れてしまわないこと。

海域の区分ごとにモニタリングしているので、

滋味ではありますが、とっても重要なポイントです。




こちら、「日の輪」と書いて「ニチリンヒトデ」。

太陽や光輪を思わせる10本足のヒトデです。


こちら、ヒトデの仲間の中では最速のスピードを誇るんだそうです。

足がほかのヒトデよりも多いからでしょうか。。。






こちらはイトマキヒトデ。

太く短い足が、五角形の糸巻きに似ていることに由来してついた名前だそうです。


食事の際は、口から胃袋を出して

海中にある餌を包んで消化するそうで…。

なんとも大胆な食事風景です。









こちらはコヒトデ。

コヒトデと一くくりにしていますが、

コヒトデは環境によって色も形も

変わるそうです。


生物というのは常に変容し、

多様で、人間の考えた枠では

まとめ切れない存在なんだなぁと

感じます。










こちらは口から脚の先まで40cm近くあるという大型サイズ!

種類はマヒトデでしょうか。。

表裏表面にあるとげとげがエグイです。














ヒトデは種類によっては食用されているものもあるそうです。

九州の熊本県では、3月から5月までの産卵期に卵巣を食べるそうで、

味はちょっとウニっぽいとか…。

(私はまだチャレンジする勇気ないです。。。)





こちら、本日の現場では

結論が出なかったヒトデです。


釧路地区水産技術普及指導所の

Mさんは、

「持ち帰って調べます!」と、

ちょっと楽しそうでした。










こちら、本日のMさんのお宝です。


ちなみに一番下の黄色い物体は

マヒトデの脚で、脚の左上部から

外にべろ~んと出ているのは、

マヒトデの卵巣。


シーズン最盛期になると、脚にびっしりつまるほど、卵を抱えるんだそうです。





本日調査する分は例年に比べて

かなり数が少ないとのこと…。


といってもヒトデの数が急激に

減少したわけではありません。

白糠町では調査海域を区分分けして調べるのですが、

今日の調査に含まれていない区分があるため、

数が少ないのだそうです。


ヒトデの駆除方法は、主に3種類あるそうです。


※北海道立釧路水産試験場 2004年 ヒトデ駆除指針より


駆除したヒトデは現在は一般廃棄物として処理されていますが、

害虫駆除剤製造の材料に使われるなど、

徐々に有効活用され始めています。


また、堆肥としての可能性も注目を集めており、

現在さまざまな研究機関で調査が続けられています。


さらにヒトデから抽出されるサポニンという成分は、

皮膚疾患に効果があるとされ、医薬品や化粧品の

原材料としても有望視されているんだそうです。


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