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  • 執筆者の写真shiranuka_fan

白糠漁協青年部が団結!魚の高鮮度維持で漁業の明日を拓く!


(当日、取材にご協力いただいた白糠漁協青年部と漁業関係者の皆さん)



白糠漁協青年部は、

魚の高鮮度状態を保持するための

取り組みとして、

魚類胃洗浄器具「リバーサー」を導入。


今年初頭からの練習期間を経て、

先月末からいよいよ実践での導入が

始まりました。



この器具は、魚の胃に残っている

胃液や消化途中のエサを洗い出し、

自己消化作用で生じる腐敗を

おさえるというもの。




(動画冒頭で大き目の内容物が出てきます)


従来より日持ちを伸ばすことができるため、

新鮮でおいしい状態が長く続きますし、

魚の熟成期間(※)をさらに長くすることも

可能になります。


(※)近年、都内の一流寿司店や

フレンチレストランなどを中心に

注目を集めている熟成魚。

その食材としてもふさわしい、

高いポテンシャルを秘めています。


大きい小魚やエビも出てきます!!


北海道総研釧路水産試験場の協力で、

真鱈を使って

実証実験を行ったところ、

水揚げから3日後に胃部を開けた結果、

未洗浄の魚は胃内壁の襞が

解けた状態でしたが、

これに対して洗浄した魚は、

襞がきれいな状態だったそうです。





胃洗浄器具導入の背景には、

世界的な気候変動に端を発する

日本の漁獲量の減少傾向が

ありました。



※グラフは水産庁HPより


◆水産庁HP



一方で、しばしば網にかかる

根魚や小魚、足が早い魚などは

非常に安い値段で取引され、

大半は飼料に加工されたり、

地域によっては

廃棄されてしまうのだそうです。


獲れても市場にほとんど出回らない

これら「未利用魚種」と呼ばれる魚を

活用しようという動きが、

まだ一部ではありますが、

着実に起きています。



メディア取材を受ける

白糠漁協青年部長の

加藤さん(左から2人目)



白糠漁協青年部の挑戦は、

漁師さんたちをはじめとする

漁業関係者の事業継続と共に、

今ある資源を有効活用して

未来の資源を守り、

同時に廃棄などのフードロスを防ぐ、

いわゆる{SDGsの取り組み}の

1つでもあるのです。


※こちら↓の動画は、

2021年2月に

共同ニュース通信社

公式Youtubeに

アップロードされた、

本町漁業者さんによる

試験利用時の映像です。





昨年の春定置で試験利用した

上記画像の漁業者さんによると、

血抜き・神経締め・

胃洗浄を行った魚を

都内フレンチレストランに

送ったところ、

非常に好評を得たそうです。




「魚種を問わず付加価値を

高められるのが、

この方法の良いところだと

思います。


この作業により魚の付加価値を高め、

浜値の向上に貢献したい。

同時に、“今まであまり知られて

いなかったかもしれない魚も、

実はとても美味しい”

ということを、

1人でも多くの方に

知っていただけたら

うれしいです」

漁協青年部 加藤崇さん



例えば根魚ですと、ネカジカの刺身や

唐揚げ、シラミカジカ(※)の

とも和え、煮つけなど、

本州都市部の一部食通の方には

知られていたものの、

一般的にはあまり知られていない

魚種・食べ方などが、

今後、もっと身近になりそうです。

(※)本州ではオクカジカの

名前でご存じの方もいるかもしれません。


この日は皆さんで、揚がったソイに

処置を施していました。

これらの魚は漁協青年部が買い上げ、

町内の事業者に向けて販売。

2021年8月3日時点では、

町内の小売店

『お魚屋さんあづま』で

購入することができます。


◆白糠町公式HP内 

『お魚屋さん あづま』紹介ページ




漁協青年部で購入し、青年部自ら

販売するという取り組みは

今回が初めてとのこと。


これまでにも、

漁師さんが個人または一事業者として

高級魚にこうした処置を施して

卸すことはあったかもしれません。


しかし、青年部全体でタッグを組んで、

未利用魚種や一般的な魚に

手間をかけ、手が届きやすくて

美味しい高鮮度の魚を

食卓に届けるという取り組みは、

全国でもまだごくわずかなのでは

ないでしょうか?


「作業は基本的に、参加できる人

全員で行います。

足並みをそろえて行うこと、

みんなが一致団結してやることに

意味があると、青年部一同

感じています」

今後は飲食店や道の駅にも卸して

いきたいとも語る加藤さん。

今まで知らなかった魚の、

知らなかった食べ方。

とっても楽しみですね!


町内で青年部の皆さんの魚が

食べられるお店・販売している

お店情報は、随時更新して

まいりますので、

ぜひ町公式SNSもご覧ください!


◆白糠町公式Facebook



◆白糠町公式Instagram


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